大相撲初場所

子供の頃から、相撲が好きだった。漁村育ちなので、よく浜辺でちびっ子相撲を取ったものだ。すり傷をしても海の水でチョット洗って、それでおしまい。55,6年前のなんとも楽しい思い出です。
その後の相撲とのかかわりは、20歳前後の、『巨人、大鵬、卵焼き』の頃の横綱大鵬関です。この頃私のうちは、尼崎の商店街のはずれで小さな食堂をしていました。6脚ほどのテーブルとわずかな止まり木の店で、近所の店員さんたちの食堂代わりにしていただき、結構繁盛していました。ところが年に何回か、相撲が始まると主人のお袋は、テレビ観戦が忙しくなり、お客さんの注文の声も耳に入らないことがあるくらい、相撲好きで、横綱大鵬の出番になると『幸喜 がんばれ!』って、テレビに向って怒鳴ってるんです。「横綱」とか「大鵬」とか言う人はいるでしょうが『幸喜」って名を言う人はいないだろうと恥ずかしかったのを憶えています。
そのお袋が亡くなって、もう35年になります。時は平成18年1月 大相撲初場所。モンゴルのお相撲さんや、ロシヤ、グルジアブルガリアのお相撲さんが、取り組みの最後を飾る、国際色豊かな取り組みが賑やかで、時代を感じてなりません。それはそれで結構ですが、向こうの世界から観戦をしているお袋のためにも、ジャパニーズ! 頑張って下さいよ。