『季語』 

鉛色の分厚い雪雲が、時々思い出したように、散る花のような綿雪を、窓越しに見せてくれる。正面に見える六甲の山並みは、アナグマのような私を見て、『早く春が来れば良いのにね。』と、慰めてくれます。季語の中に『春隣(はるどなり)』と言う言葉があります。これは1月の季語で、春がもう直ぐそこまで来ている、と言う冬の季語です。何と日本人らしい、いや、日本らしい表現ではありませんか。寒風吹く真冬を、今は『春隣』と表現する。希望や夢、生きる力、『冬は必ず春になる。』と、短い言葉の中にあきらめてはだめだよ。と勇気をくれます。六甲山は何時も変わらぬ友人です。
    六甲に 明日を誓って 春隣